掌編小説集

47.愛別離苦

大切だから、悲しませない様に家族の死を見なくていい様に、最初に殺すんだ、普通はね。

だけど…それはしなかった。
出来なかった。

悲しませても、恨まれても、
君に辛い未来が待っていると分かっていても。

殺せなかったんじゃない、
生きていて欲しかった。

一番大事で大切な君だから。
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