掌編小説集

498.花の兄と私と花の弟と、ホロコーストを消石灰化(ペンタゴンエトワール)

半年前

先輩が亡くなった

自殺で処理された

でも事後従犯なのか

先輩が秘密裏に調査していた資料が失くなっていた

ついでに不正の汚名を着せられていた

だから私は独自に調査を開始した

何故なら先輩から資料の半分は預かっていたから

けれど黒幕は大物で

手下に突き落とされてしまった

軽症で済んだけれど

先輩の同期には

勝手な行動はしないでいただきたい

と怒られてしまった

同期は誤解されやすい性格だから

と先輩が笑っていたのを思い出して

病院ですよ

と感謝を込めて言ってみた
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