掌編小説集

503.ヒゴタイにジュビリーを

俺には君が必要なんだよ




私の技術を必要としていることはすぐに分かった


別の意味にもなってしまうと気付いた貴方は慌てている







報酬さえ仮想通貨を要求する私が

アーガイル柄の様に手を出した

超法規的措置を後ろ楯に

貴方と協力して

総力を駆使して立ち向かって

クラッシュに追い込んだ

そして

何も言わずに姿を消したから

きっと

引き留めようとしたんだろうね

だから

私はあえてふれずに

貴方の部屋の鍵を要求して

夕食のリクエストを訊ねてみた







NPOを隠れ蓑にした
ホワイトハッカーのコマンドに
煮え湯を飲まされるなんてごめんだから


オリジナルUSBブートを起動して

サーフェスウェブを越えて
ディープウェブなんて序の口
ダークウェブまで辿り着く


ブラックハッカーの貴方と
クラッカーの私で

駅の発車ベルの様に鳴り響く
警告音を静めて

ディープウェブを沈めにいきましょうか
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