掌編小説集
521.異端視の任意後見人
彼は一国の王子様だけれど
妾の子だと
両親に愛されていないと
配下には呆れられていると
側近には申し訳ないと
忠誠を誓われても
自分に自信が無い彼
幼少期に一緒に育った彼だけれど
彼が王子様として連れていかれた
少しして私もその場所を離れたけれど
彼が国を追われたと耳にして
追い掛けてきたんだ
彼の仲間は私を疑った
当たり前ね
私の母を父を亡き者にしたのは
彼の父親である現国王の命だったから
けれど私は知っている
彼は一番国王に相応しい
国民の為に笑い
国民の為に泣き
国民の為に最前線に立つ
歴史上稀に見ない
平和な世の前身を
造り上げるであろう彼に
彼は彼だよと
利害無く
蚊帳の外から言えるのは
私だけだから
妾の子だと
両親に愛されていないと
配下には呆れられていると
側近には申し訳ないと
忠誠を誓われても
自分に自信が無い彼
幼少期に一緒に育った彼だけれど
彼が王子様として連れていかれた
少しして私もその場所を離れたけれど
彼が国を追われたと耳にして
追い掛けてきたんだ
彼の仲間は私を疑った
当たり前ね
私の母を父を亡き者にしたのは
彼の父親である現国王の命だったから
けれど私は知っている
彼は一番国王に相応しい
国民の為に笑い
国民の為に泣き
国民の為に最前線に立つ
歴史上稀に見ない
平和な世の前身を
造り上げるであろう彼に
彼は彼だよと
利害無く
蚊帳の外から言えるのは
私だけだから