掌編小説集
522.アシドーシスになって、アルカローシスになって、やがて平衡になる
私は任侠一家の娘
祖父と姉と舎弟達と暮らしている
といっても血の繋がりは無くて
私の本当の両親は
任侠一家の組員だったけれど
母は病気で
父は抗争を止めようとして
だから幼かった私を
祖父が引き取ってくれた
姉とは姉妹のように
舎弟達とは家族のように
怪我をする舎弟達を治療出来たらと
医者になりたいと夢と目標が出来た
けれど姉は継ぐ気は無くて
けれど私には期待は無くて
だから迷惑かけないように
学費を稼ぐ為に
一旦働こうとしたんだけれど
医学部の資料を見てしまった姉と
初めて喧嘩になってしまった
けれど
期待されていない訳では無かった
余所者だからでは無かった
ただ自由に生きて欲しいと思っていたんだと
気が付けたから
祖父と姉と舎弟達と暮らしている
といっても血の繋がりは無くて
私の本当の両親は
任侠一家の組員だったけれど
母は病気で
父は抗争を止めようとして
だから幼かった私を
祖父が引き取ってくれた
姉とは姉妹のように
舎弟達とは家族のように
怪我をする舎弟達を治療出来たらと
医者になりたいと夢と目標が出来た
けれど姉は継ぐ気は無くて
けれど私には期待は無くて
だから迷惑かけないように
学費を稼ぐ為に
一旦働こうとしたんだけれど
医学部の資料を見てしまった姉と
初めて喧嘩になってしまった
けれど
期待されていない訳では無かった
余所者だからでは無かった
ただ自由に生きて欲しいと思っていたんだと
気が付けたから