掌編小説集

531.『to be continued...』

ロジスティクス発案者は

常軌を逸した天賦の才を

思う存分に発揮して

積年の欲望に果ては無く

満たす為には手段を選ばず

理性という仮面を被って

倫理を異常に振り翳し

知性という糸を操って

絡めた滑稽を嘲笑って

虫螻以下を叩き潰し

残骸には興味すら無く

喰らった偽善は腹黒さを隠さず

捧げたパフォーマンスに

壊れた憐れみを

暑気払いも実に虚しく

回路に懐炉を貼り付けて

法界は崩壊を止めず

祈りというエッセンスを振りかけ

インスペクターさえ

衝動を抑えること無く

付け届けには

アナライザーを忘れること無く

甘美なオルゴールが刻む

旋律に戦慄を覚えながら

窮愁じみた揺籃歌に酔うは

Need not to know...


象られたのはケダモノと相違なく

腐心に苦心する見まごうことなき

とても万物の霊長らしいヒトである
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