掌編小説集

57.悲恋(女の子ver)

戦争

家族が祈ったのは
仲間が願ったのは

世界の平和、皆が無事に戻ること


終戦、
失った命は英雄
残された命は悲しみながらも前を向く


だけど

戦えなくて、守られて
生きてと願われて
幸せになれと望まれた
争いの原因の自分


『貴方が無事で良かった』
『貴方が生きていて良かった』

なんて自分勝手で自己中で我が儘な思考回路


貴方からの告白で分かる相思相愛

でも、ごめん、ごめんね
私もなんて言えないよ



幸せが悲しかった
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