掌編小説集

59.私だけの理由

過去に人の道を踏み外した

でも今は平凡ながら平和に過ごしてる

未来を守らなきゃならない大切な奴らもできた

でも幸せになるなんてできない

奪った命
守れなかった命


記憶に残るは

澄み渡る青空に
大地に広がる赤い海
手に染み付く命の重み


過去の罪に押し潰されそうになっている貴方に
後悔の念にさいなまれている貴方に

罪は消えないけど
貴方に家族を奪われた私についてぐらいは許してあげるよ


だって貴方は私の想い人
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