掌編小説集

605.気を悪くするなよ、お前の為に言っているんだから。

忙しい仕事が一旦落ち着いて待機時間になった

リモートワークで外出せずに連絡が取れたら自由だから

ホッと一息テレビを見ていたら

そんなテレビばかり見ていないで他に何かしろよ

家事とか勉強とか皆やっているだろう

そんな白昼堂々だらけて反骨心は無いのか

もっと頑張んないと駄目だろう

自分で生きる力を持たせてやる為に

自分の可能性を諦めるんじゃなくて課題を積み上げて目標を持たせてあげる

そのまま伝えるのは辛いからと言葉をマイルドにすれば意図が伝わりにくいから

あえてクラクションを鳴らす憎まれ役を買って出てはっきり言ってやっているだけ

あたかも良いことを言ったとドヤ顔で一刀両断

谷‐バレー‐のステージアラウンド

自分は今まで寝て起きて休みで

私は今まで起きて仕事をしていた

その言葉で自分が何を不愉快に思っていたのか明言化された気がした

私はいつ何時も休憩してはいけないらしい
< 605 / 664 >

この作品をシェア

pagetop