掌編小説集

608.沈下橋‐タイミング‐って大事

自分で決めた道を自分なりに遮二無二努力して
状況の変化を俯瞰して観て把握し判断して
無限の組み合わせからパズルの様に探し当て最もなものを当てはめて
自分が立てた作戦が当たって思い通りの成果を得られたり
その次はどの様に戦えば更に効果的かと考えたり
失敗を二度としない為にはどうすれば良いのか何度も考えたりして
納得するまでやり切って完全燃焼すれば
後悔も未練もないのが一番でありそんな良いことはない
躊躇して足を止め勝機を逃がすことは避けたいから前に進み続ける

控えめに周囲の様子を窺う慎重さもあれば自分を貫く強さもあって
特段突出はしてはいないけれども全てそれなりに出来る
悩み事にも寿命があって時は流れているのだから反省しない
決断とは未来の選択で何を守り何を捨てるかということ
何かを選ぶということは違う何かを捨てるということ
スノッブ効果を気取ってフラストレーションが溜まっても
組織に馴染んで上手く仕事が回せるならばそれはそれで必要で大事なことだから

しかしながらレールの無いトレッキングな道だ
見落としたり見逃したりしているものがあるかもしれない
まずはよくここまで健闘したなと褒めてみよう
好きなことと得意なことと求められることは違うから
道に迷ったら来た道を戻ろう
一先ず現状と自分の気持ちと真剣に向き合って
取りこぼしが無いように後ろを振り返って見直す作業も大切
たとえ一時スピードが弱まったとしても進むことを後回しにしても
遅れた分は取り戻して返事を延ばしになんてしないから結果的に決して停滞はしない

終わりは無いけれども終わらせることは出来るから
最適な時期や方法を考えて引き際を見定めてみよう
ベテランだから安心して良いのか一筋だから気を付けなきゃいけないのか
能力のある人が変に譲った結果
ろくでもない者が上に立ってしまって皆が困る事態は避けたい
年数か技術か何がゴールかの違いで首を挿げ替えても似て非なるものにしかならない
出来ないことを押し付けるのではなく出来ることを叶えてやりたいことを見付ける為に
期間ではなく自分が一体何を目標とし何がしたいのか何をしていきたいのか
自分で考えて行動して結果を出したら次の周期を考えて決めていければ良い

やりたくない仕事をいかに減らせるか
やりたい仕事をどれだけ見付けられるか
やってもいい仕事をどれほど許すことが出来るか

選ぶ前に情報が出揃わないと選んだ後で何か知っても後悔の原因にしかならない
良い風に解釈出来る考え抜かれたものでも演技がかった文章は心に響かないから

対する敵ではなく優秀な仲間の居るところへ
自分からは逃げられないのだから自分を傷付ける自分であってはならない
たかが私でもその気になれば恐れるに足りない
大きな目標の為に小さいことをコツコツと積み上げていける
そこは着地点ではなく出発点なのだから

発想の発装を八双で八相してから八層な八艘で発送をして発走を始めよう
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