掌編小説集
612.バラストのフェイントには騙されない
両親の実家に行くことは
帰省に付き合わされているのであって
旅行ではない
ましてや家族旅行でもない
楽しんでいたとしても
体験格差は広がって
思い出はそれ一色にしかならない
忙しかったとか言い訳にしても
帰省出来るだけの暇はあるじゃない
今より遊ぶところが無かったとか他のせいにしても
老舗どころはたくさんあるじゃない
混んでいる時期に被ってわざわざ行かなくてもって
その時期にしか出来ないこともあるじゃない
単に孫の顔を見せたい両親のエゴでしかない
別に帰省自体は良しとしよう
ただ大人になってから行くのと子供の頃に行くのと
家族旅行の感覚は違うものだから
行きたかったという思いしか残らない
帰省に付き合わされているのであって
旅行ではない
ましてや家族旅行でもない
楽しんでいたとしても
体験格差は広がって
思い出はそれ一色にしかならない
忙しかったとか言い訳にしても
帰省出来るだけの暇はあるじゃない
今より遊ぶところが無かったとか他のせいにしても
老舗どころはたくさんあるじゃない
混んでいる時期に被ってわざわざ行かなくてもって
その時期にしか出来ないこともあるじゃない
単に孫の顔を見せたい両親のエゴでしかない
別に帰省自体は良しとしよう
ただ大人になってから行くのと子供の頃に行くのと
家族旅行の感覚は違うものだから
行きたかったという思いしか残らない