掌編小説集
641.羊の皮を着た狼の報せ
君の様子がおかしい
話しかけてもボーッとしている
仕事のことで何か悩んでいるならば
情報の保護の観点からあまり役には立てないけれど
そういう時は言えない理由を言ってくれるから
脳内のハドルを見つめ直す必要は無い
踏ん反り返ってオイシイ話を万能感を持って武勇伝を語り
当たるも八卦当たらぬも八卦と押し競饅頭を頻発
デモクラシーを蔑み宦官のエントロピーで晒す醜態
インプレッションのお零れには飽き足らず
利潤を追求する活力で鬱蒼とした群衆雪崩を引き起こした
非の打ち所が無いイメージアップと抜き打ちのイメージダウン
前例の無いことをやっているのだから瑕疵に周囲が敏感になるのは当然で
週刊誌などどこまで取材して裏付けしているか分かったものではない
事前にお約束の無いことには今はお取次ぎ出来かねます
説明している時間はない信託の出落ちに一刻を争う状況だ
お待ちくださいアテがあると勝手なことをされては困ります
カジュアルをフォーマルに変えて会話が成り立つ気配がないなんてことはあって良い訳がない
個人差はあるけれども大きく取ればそういう方向性で傾向がある
絶対とは言えないけれども我が子同然であり失敗と成長を見守る責任があるのが親
一つに固まると犠牲が多くなるから散らばることで蔓延を防ぐ意味合いもある
皆が教えてくれた理想を詰め込んで吐き出せる場所を探していく
何かがきっかけで人は罪を犯してしまうし逆に守ろうともするから
活動場所が違うから出会わないなんて言い訳はせずにスケジュールを押さえよう
初っ端からスリリングでサスペンス要素満載の大どんでん返しのミステリー展開
そんな複雑怪奇を捻り出す空想とは違いゲノムは燃費が良く肩透かしの現実
操られたからと開き直れる性格ではなく傷付けた自分を責めて出会え出会えと射程圏内
来たる時まで見ているしか出来ないから最後の最後まで見ていたかった
つまらないから遠くの席だったのではなく全体が見渡せる寧ろ特等席を最優先確保
エピデミックはオーダーメイドで交雑のオッズ比とは一概には言えない
サーチュイン遺伝子の縁起物をアールドヴィーヴル代わりに
帰ったら説教だってと言われて帰りたくないなと言ったらその通りに換わり
自衛の為に持っていた武器を取り出せば使いこなせずに取られて凶器に変わり
虫除けスプレーを目に噴射されたからブロマイドからペンションに場所が替わり
体の調子はどう?と聞いても会話は弾まないけれど馬乗りになって羽を伸ばせる
とてもシンプルで単純で分かりやすく真相とは実はこんなものな気がする
申告敬遠をした袖ビームで自切や疑死も厭わないぐらいギャンギレ豹変して凶暴化
結構なお手前でと事件が解決しててんやわんやのウェーブ
君の大切な人生を奴の為に使うのはもう止めませんかと車を回す
さめざめの悲壮感はタチが悪いのではなく頭が良い憑依型は嘘の無い演技をして
仇をなすことを望まず静穏を望むあまりマジックナンバーを減らし
吟遊詩人も木を隠すなら森の中と軽やかに飛び越えてロビンエッグブルー
聞かないと言われてもつまらないものですがと勝手に話し始める
その節はとんだご無礼をお詫びに伺った次第でとドラムロールを掻き鳴らす
謝って謝罪が欲しい訳ではなくどうしてという理由が知りたくて
外側が滅びると内側も全滅するからオフる優しさではなく生きる術で
少し傷付けたところで致命傷を与えた訳ではないから少しも悪くは無いなんて
何かが起きないと変わらないのだから何かを起こしに来ただけという文殊の知恵は猿知恵で
願って当たり前の普通のことをただの異物として排除処理
忘れ物は忘れていることに気付くまで分からなくて
寒い中で待っていたのは抱き付く理由が欲しかったからで
帰ろうと言えないのは君と過ごす時間が惜しくなったからで
何事かとプレミアムな野暮用は二人っきりのウェハー
夢みたいな話と君は笑ったけれど俺には夢ではなく当たり前に描く未来
性格が丸くなったとはいえ局所的で特異的な君
愛されてなんかいないのに一方的に愛する煙突効果
モテ期なんて碌なことが無かったけれど君にはモテたい
面目無いけれど常に実況中継し慎重な見方‐プレビュー‐をしていないと
日常的にトラブルを抱えているような都会の孤独で
すぐに興醒めして鼻白むターニングポイントになりかねない
けれど判で押したように何でもないですとしか言わなくて
直ることのない不審な言動はまた何かを隠している
関わるなとシャーシャー威嚇されたりそっとしといて欲しいと言われたり
言葉通りに信用して受け取って欲しければもう少し取り繕って欲しい
思いを汲むのはいいけれど行き過ぎは駄目だと言うお言葉には甘えられない
小さい頃の大きなキッカケで嘘と秘密で成り立つ君
大丈夫?と聞けば当然のように大丈夫としか返ってこない
どうしてそういうことを言うんですか?
何でそんな何回も確認されているのか分からないくらい大丈夫です
それのどこらへんが大丈夫って態度なんですか?
外的要因は無く事件性は認められなくて初心を思い出してしまったらと
君が大丈夫と言う度に膏盲に入ってしまったのではないかとどんどん不安になる
ぐるぐると変なことを堂々巡りなことを考えているでしょう?
君は呆れたように息を吐くあまり感じの良い溜息ではないことは確かで
何の事でしょうか?お答えしませんとお答えしましたよね
とぼけないでください態度ですぐに分かりますよ
君を見てきた俺を見くびらないでくれませんか
肌感覚の予断を持って話してくださいと言えば図星の直談判
口籠ったのは目撃情報ではなく目撃してしまったから
同僚といるところを自然に笑っているところを
自分といる時はあんな風には笑わないと疑念は膨らみ続けても
嫉妬するよりも離れていかないかどうかが不安になるばかりで
それでも心配かけたくなくて迷惑かけたくなくて思いとは本音とは逆の事を言ってしまう
機嫌なんか直りはしない本当の君がその奥にちゃんと居るのに
良い人をキャラにしていると周りが見る評価はそれが基準になって
ほんの少しでもその設定されたキャラから外れた言動をすると
積み上げてきた柔らかい対応も一瞬でナシ判定に落とされ
普段からぶっきらぼうというキャラを私物化‐リソース‐していれば
少しの良い事をするだけで意外と良いところがあるなんて
評価が上がるなんて正(まさ)しく良い人ぶったって損をするだけ
聖人のような清らかな心の持ち主の完璧な人格者なんてそうそう居ない
中身が無い単に上辺だけの優しさなんて誰からも見透かされるから
たまに愚痴を聞いてもらったり誰かの悪口を吐き出したり
そうしたくなるのは誰だって少しぐらいは心の内に持っている
本音なんて言おうものならストレートな物言いになってしまって
相手の気分を害して怒らせてしまったり火消し出来ずに対立関係になったり
だからスタンスは誰も傷つけないように誰にも嫌われないように
周囲に気を遣い過ぎるあまり考え過ぎて気さくに出来なくて
紛うことなき温和にしようとして身構えておもてなしをゴリ押ししてしまう
全く言えない本音でトライアンドエラーが土壺に嵌り意気消沈
ネガティブ発言も言い出し辛く一緒にいても窮屈に感じているのではないかと
関係が深まることが無いように生き証人ごと断捨離をスタンバイ
適度に上手くやっても表面上だけでぶつかり合ったりしないから心は通っていなくて
分かっている知っていることをぶつけ合って喧嘩が出来るのは対等だから
対等でなければ一方の主張だけが通りもう一方が引き下がって我慢するしかなくなる
気持ちにブレーキを掛かけて一つの嘘から分からなくなって疲弊して
悪態と共に愛情まで感情を吐き出して確かめるように本音の告白が漏れるなんてことはなく
楽しい思い出のカウントアップは確実なお別れへのカウントダウンとして反比例
このところ様子がおかしかったのはこのせい
弱音を吐かないのは凄いと思うけれど一人で抱え込みすぎ
頼りないかもしれないし頼りない姿を見せることもあるかもしれないけれど
何でもしてあげたいしせめて俺にだけはもっと甘えて欲しい
迷惑をかけてしまうと思っていること自体が迷惑で
元サヤになり得る三角関係にはなりはしないと言い含める
生い立ちと性格の合わせ技で一筋縄では行かなくて
過去を抱いて未来を奪わないで今を生きて欲しいから
けれども君は俺の言葉を信じてはくれなくて
見当違いに明後日の方向に悩まれて勝手な憶測で
訂正事項が積み上がり一つ一つ否定してもそれすら否定される
不自然な笑顔で苦しい表情で無理をさせているというのは聞き捨てならない
成る程そうくるわけですかよく分かりました君が何も分かっていないことが
そりゃあ自然だったのは君の話をしていたからに他ならないのに
君がいくら大丈夫だと言っても俺には耐えられない
無理をして欲しくないから私と居ない方がいいという同僚の方がお似合いという
一方的な主張を一向に止めない君を壁ドンして問い詰める
俺のことを思って言っているようでその実俺の気持ちはガン無視にされて気に食わない
俺がどれだけ我慢しているか分かってます?
こんなことぐらいは恋愛感情が無くても出来ますよ?
試しにその煩い口を黙らせてみせましょうか?
何で抵抗しないんですか?
好きでも無い男に迫られているんですよ?
そんなに体の関係になりたいんですか?
目線が合わないし合わせないけれどどうぞと言われようものならやりづらい
実感が湧かなくて騙してまで付き合いたいと思えるような人間ではないことは
自覚しているけれど俺が君を本当に好きなのか信じられず疑って
胸は貧素でモデル体型でもないし萎えることがあっても俺のせいじゃないし
駄目だったらすぐに言ってください私は大丈夫なのでと俺がシタイならすればいいと
言う方も言う方だけれど真に受ける方も真に受ける方かもしれない
法定速度を守る検察官だから無駄にそういう知識はあって
基本的に近寄って来ない人は警戒対象外で近寄って来る人の中で
最も警戒対象だったのは警戒するより引き離した方が楽だと言う人で
それでいいんですと言うだけでいいわけないだろ!と返ってくることは想定外
軽い気持ちでやったからといって罪が軽くなる訳ではないことは理解しているはずなのに
ヤレれば誰でもいいとか思っているのだろうと思ったらこれ以上は耐えられない
腕を引っ張って押し倒して組み敷いて抗議を遮るように動けないようベッドに縫い付ける
平静を装う冷静なフリなんてもう出来る余裕は無く我慢の限界だった
滅多に目にすることのないイラついていることが一目で分かる気性の荒い部分
押し込めて溜まっていた胸の火の感情が乱れて揺さぶられて溢れて
けれども隠す気なんか微塵もなくて堰を切ったようにまくし立てて
突然激しくなった俺の剣幕に君が言葉を失っているのかどうかもそれさえ分からない
一気に爆発した強過ぎる思いの丈をぶちまけてぶつけて声が大きく揺れても止まれない
許しを待っていた奪おうと思えばいくらでも奪える人がそうされたなら
抗わずに流されるだろうに受け入れて欲しいと請うていたのに
怒鳴って多大な衝動を剥き出しにしてからしまったと思えるどこか他人事の後悔
口に出した言葉はもう消えないし悪いのは俺だととっくに気付いているけれど
君へと向かう欲望が大きく膨らみすぎて理性では抑えられない抑えが効かない
君に受け入れられないかもしれないという不安から本音を隠して
驚かせることも圧迫感や不快感を与えないようにと恐れて
些細なことでも嫌われたくないからデートの場所や食事の好みも意見は最小限
熱い心は時に行動や言葉に現れてしまうから情熱を抑え込みクールな態度で
自分が迫るのでなく君の希望を叶えるのを最優先して
内心凄く動揺していても今までなんとか乗り切って来たのに
嬉しくて表情が崩れて取り繕えなくて頬が緩んでいるのを見られたくなくて
それを誤魔化す為にそっぽ向いたり不機嫌な顔になったり
口を手で覆いにやけたその口元ごと顔を逸らしたりしながら
切羽詰まった表情を浮かべたりそっけなくて冷たい態度に見えていたのは
酷く無茶苦茶にしたいという真っ黒な欲望を知られたくなかったから
一度触れてしまったら止まれなくなって決心が鈍りそうになってしまうから
握り込んだ自分の拳が震えないように拳に力を入れもう片方の手で押さえ込む
独占欲が止まらなくてそれでも執着して束縛して怖がらせたくはないし
小さい男だと思われて愛想を尽かされたくなくて紳士的に振る舞いたくて
自分の一方的などうしようもない欲なんかで君を制御したくなくて
思わず触れたいという気持ちも暴れだしそうな欲も煩悩を捨てろと必死に
抑制して自制してなんとか平常心を保とうと物分りの良い人で居ようとする葛藤の日々
大切にしたいから気持ちが追い付かないまま無理矢理したくない
君の心の準備が出来るまで合わせてゆっくり進めようと決めていた
痛い思いも苦しい思いも怖い思いもさせたくなくて傷付けたくなくて
煽られてとか自分の欲を押し付けるようなそんな風にはしたくない
焦って信用を失くしたくない他人も自分も信じない君だから
一歩引くのも想いが溢れるのも好きだから本当に大切であるから
取り乱し過ぎて荒くなった息遣いを強制的に終わらせるように溜め息を付く
ぐちゃぐちゃな気分で尚且つ結局傷付けることになってしまった自己嫌悪
ソファーで寝ますからベッドを使ってください今は近付かない方が良いので
ほとんど目を合わせることはなくいつもより早口で言って
足早に部屋を出て行こうとするとTシャツの裾を結構な力で引っ張られる
首元が締まって後ろに数歩下がらされて踏み止まらないといけないぐらいの勢いで
私が良いって言ったら良いってことですか?
喧嘩を売るような口調ではなく単純に疑問点を問い掛けるような雰囲気
これだけ言われてされて振るわれて今の今までの空気感がまるで無かったことみたい
それ意味を分かって言っているんですか?
もちろん分かって言っていますよ知識だけはたくさんありますから
だから、なんで、そうなる!?本当に君という人は!
目一杯優しく抱き締めて丁寧にキスをしてそっと寝かせるように
外身を見ているだけで随分期待させてしまっているみたいですけれど
中身を見た途端にガッカリして尻すぼみしないでくださいね
不安そうに言う姿に根深い問題なのだと僅かな怒りと少し呆れが入り混じる
あまり自分を卑下しないでください俺は君がちゃんと好きですよ
俺が好きなのまだ伝わりませんか?
そんなぎゅっと握り締めていたら傷が付きますから手を背中に回すか腕を掴んでください
爪を立てても大丈夫ですからと遠慮がちに開いたり閉じたりしている手を誘導する
何もかも初めてで理解していた頭も準備していた心も予想していた体も一杯一杯
受け入れてくれるのは嬉しいけれど一回イケばかなり疲れてぐったりしている
明白な様子で無理はさせたくないし痛くなるのも避けたいしまだ戻れるから
信じてもらえて落ち着きましたからここまでにしておきましょうと言ったのに
ゆっくりと体を離せば体温が遠くなったことに気が付いて
暫し俺を見て物凄く分かりやすいガチガチな反応を示している俺を心配したのか
続きしてください最後までしたいです駄目ですか?
なんて言われたら駄目なんて言える訳が無いと言葉に詰まっていると
わたしをあなたでいっぱいにしてほしいです
ああーもうっそんな言葉どこで覚えてくるんですか!
ちょ、ちょっと待って、これ以上は、あまりもたない
なんて言う暇も隙も与えてもらえなくて妥協のない修正を
君の為に見せた一番格好悪い姿が君にとっては一番格好良いのか
俺の記憶から消し去ってしまいたいのに君が思い出させる
気持ち良くて近付いては来るけれど離さないと抜くことは無くて許さないと締め付ける
痛くは無いしよく分かりませんけど一つになるってこんな気分になるんですねと
ふにゃっと力の抜けたとろけるような顔で笑うものだから
自分の意思で抱かれた君だけれど君の意思と共に抱いた俺の方がもらってばかり
愛しいというのが目に見える形になるならばこういう感じなのだろう
あなたとなら良いあなたが良い
あなただから余所見をせずに恋をして
あなたと共に自分も愛していく
話しかけてもボーッとしている
仕事のことで何か悩んでいるならば
情報の保護の観点からあまり役には立てないけれど
そういう時は言えない理由を言ってくれるから
脳内のハドルを見つめ直す必要は無い
踏ん反り返ってオイシイ話を万能感を持って武勇伝を語り
当たるも八卦当たらぬも八卦と押し競饅頭を頻発
デモクラシーを蔑み宦官のエントロピーで晒す醜態
インプレッションのお零れには飽き足らず
利潤を追求する活力で鬱蒼とした群衆雪崩を引き起こした
非の打ち所が無いイメージアップと抜き打ちのイメージダウン
前例の無いことをやっているのだから瑕疵に周囲が敏感になるのは当然で
週刊誌などどこまで取材して裏付けしているか分かったものではない
事前にお約束の無いことには今はお取次ぎ出来かねます
説明している時間はない信託の出落ちに一刻を争う状況だ
お待ちくださいアテがあると勝手なことをされては困ります
カジュアルをフォーマルに変えて会話が成り立つ気配がないなんてことはあって良い訳がない
個人差はあるけれども大きく取ればそういう方向性で傾向がある
絶対とは言えないけれども我が子同然であり失敗と成長を見守る責任があるのが親
一つに固まると犠牲が多くなるから散らばることで蔓延を防ぐ意味合いもある
皆が教えてくれた理想を詰め込んで吐き出せる場所を探していく
何かがきっかけで人は罪を犯してしまうし逆に守ろうともするから
活動場所が違うから出会わないなんて言い訳はせずにスケジュールを押さえよう
初っ端からスリリングでサスペンス要素満載の大どんでん返しのミステリー展開
そんな複雑怪奇を捻り出す空想とは違いゲノムは燃費が良く肩透かしの現実
操られたからと開き直れる性格ではなく傷付けた自分を責めて出会え出会えと射程圏内
来たる時まで見ているしか出来ないから最後の最後まで見ていたかった
つまらないから遠くの席だったのではなく全体が見渡せる寧ろ特等席を最優先確保
エピデミックはオーダーメイドで交雑のオッズ比とは一概には言えない
サーチュイン遺伝子の縁起物をアールドヴィーヴル代わりに
帰ったら説教だってと言われて帰りたくないなと言ったらその通りに換わり
自衛の為に持っていた武器を取り出せば使いこなせずに取られて凶器に変わり
虫除けスプレーを目に噴射されたからブロマイドからペンションに場所が替わり
体の調子はどう?と聞いても会話は弾まないけれど馬乗りになって羽を伸ばせる
とてもシンプルで単純で分かりやすく真相とは実はこんなものな気がする
申告敬遠をした袖ビームで自切や疑死も厭わないぐらいギャンギレ豹変して凶暴化
結構なお手前でと事件が解決しててんやわんやのウェーブ
君の大切な人生を奴の為に使うのはもう止めませんかと車を回す
さめざめの悲壮感はタチが悪いのではなく頭が良い憑依型は嘘の無い演技をして
仇をなすことを望まず静穏を望むあまりマジックナンバーを減らし
吟遊詩人も木を隠すなら森の中と軽やかに飛び越えてロビンエッグブルー
聞かないと言われてもつまらないものですがと勝手に話し始める
その節はとんだご無礼をお詫びに伺った次第でとドラムロールを掻き鳴らす
謝って謝罪が欲しい訳ではなくどうしてという理由が知りたくて
外側が滅びると内側も全滅するからオフる優しさではなく生きる術で
少し傷付けたところで致命傷を与えた訳ではないから少しも悪くは無いなんて
何かが起きないと変わらないのだから何かを起こしに来ただけという文殊の知恵は猿知恵で
願って当たり前の普通のことをただの異物として排除処理
忘れ物は忘れていることに気付くまで分からなくて
寒い中で待っていたのは抱き付く理由が欲しかったからで
帰ろうと言えないのは君と過ごす時間が惜しくなったからで
何事かとプレミアムな野暮用は二人っきりのウェハー
夢みたいな話と君は笑ったけれど俺には夢ではなく当たり前に描く未来
性格が丸くなったとはいえ局所的で特異的な君
愛されてなんかいないのに一方的に愛する煙突効果
モテ期なんて碌なことが無かったけれど君にはモテたい
面目無いけれど常に実況中継し慎重な見方‐プレビュー‐をしていないと
日常的にトラブルを抱えているような都会の孤独で
すぐに興醒めして鼻白むターニングポイントになりかねない
けれど判で押したように何でもないですとしか言わなくて
直ることのない不審な言動はまた何かを隠している
関わるなとシャーシャー威嚇されたりそっとしといて欲しいと言われたり
言葉通りに信用して受け取って欲しければもう少し取り繕って欲しい
思いを汲むのはいいけれど行き過ぎは駄目だと言うお言葉には甘えられない
小さい頃の大きなキッカケで嘘と秘密で成り立つ君
大丈夫?と聞けば当然のように大丈夫としか返ってこない
どうしてそういうことを言うんですか?
何でそんな何回も確認されているのか分からないくらい大丈夫です
それのどこらへんが大丈夫って態度なんですか?
外的要因は無く事件性は認められなくて初心を思い出してしまったらと
君が大丈夫と言う度に膏盲に入ってしまったのではないかとどんどん不安になる
ぐるぐると変なことを堂々巡りなことを考えているでしょう?
君は呆れたように息を吐くあまり感じの良い溜息ではないことは確かで
何の事でしょうか?お答えしませんとお答えしましたよね
とぼけないでください態度ですぐに分かりますよ
君を見てきた俺を見くびらないでくれませんか
肌感覚の予断を持って話してくださいと言えば図星の直談判
口籠ったのは目撃情報ではなく目撃してしまったから
同僚といるところを自然に笑っているところを
自分といる時はあんな風には笑わないと疑念は膨らみ続けても
嫉妬するよりも離れていかないかどうかが不安になるばかりで
それでも心配かけたくなくて迷惑かけたくなくて思いとは本音とは逆の事を言ってしまう
機嫌なんか直りはしない本当の君がその奥にちゃんと居るのに
良い人をキャラにしていると周りが見る評価はそれが基準になって
ほんの少しでもその設定されたキャラから外れた言動をすると
積み上げてきた柔らかい対応も一瞬でナシ判定に落とされ
普段からぶっきらぼうというキャラを私物化‐リソース‐していれば
少しの良い事をするだけで意外と良いところがあるなんて
評価が上がるなんて正(まさ)しく良い人ぶったって損をするだけ
聖人のような清らかな心の持ち主の完璧な人格者なんてそうそう居ない
中身が無い単に上辺だけの優しさなんて誰からも見透かされるから
たまに愚痴を聞いてもらったり誰かの悪口を吐き出したり
そうしたくなるのは誰だって少しぐらいは心の内に持っている
本音なんて言おうものならストレートな物言いになってしまって
相手の気分を害して怒らせてしまったり火消し出来ずに対立関係になったり
だからスタンスは誰も傷つけないように誰にも嫌われないように
周囲に気を遣い過ぎるあまり考え過ぎて気さくに出来なくて
紛うことなき温和にしようとして身構えておもてなしをゴリ押ししてしまう
全く言えない本音でトライアンドエラーが土壺に嵌り意気消沈
ネガティブ発言も言い出し辛く一緒にいても窮屈に感じているのではないかと
関係が深まることが無いように生き証人ごと断捨離をスタンバイ
適度に上手くやっても表面上だけでぶつかり合ったりしないから心は通っていなくて
分かっている知っていることをぶつけ合って喧嘩が出来るのは対等だから
対等でなければ一方の主張だけが通りもう一方が引き下がって我慢するしかなくなる
気持ちにブレーキを掛かけて一つの嘘から分からなくなって疲弊して
悪態と共に愛情まで感情を吐き出して確かめるように本音の告白が漏れるなんてことはなく
楽しい思い出のカウントアップは確実なお別れへのカウントダウンとして反比例
このところ様子がおかしかったのはこのせい
弱音を吐かないのは凄いと思うけれど一人で抱え込みすぎ
頼りないかもしれないし頼りない姿を見せることもあるかもしれないけれど
何でもしてあげたいしせめて俺にだけはもっと甘えて欲しい
迷惑をかけてしまうと思っていること自体が迷惑で
元サヤになり得る三角関係にはなりはしないと言い含める
生い立ちと性格の合わせ技で一筋縄では行かなくて
過去を抱いて未来を奪わないで今を生きて欲しいから
けれども君は俺の言葉を信じてはくれなくて
見当違いに明後日の方向に悩まれて勝手な憶測で
訂正事項が積み上がり一つ一つ否定してもそれすら否定される
不自然な笑顔で苦しい表情で無理をさせているというのは聞き捨てならない
成る程そうくるわけですかよく分かりました君が何も分かっていないことが
そりゃあ自然だったのは君の話をしていたからに他ならないのに
君がいくら大丈夫だと言っても俺には耐えられない
無理をして欲しくないから私と居ない方がいいという同僚の方がお似合いという
一方的な主張を一向に止めない君を壁ドンして問い詰める
俺のことを思って言っているようでその実俺の気持ちはガン無視にされて気に食わない
俺がどれだけ我慢しているか分かってます?
こんなことぐらいは恋愛感情が無くても出来ますよ?
試しにその煩い口を黙らせてみせましょうか?
何で抵抗しないんですか?
好きでも無い男に迫られているんですよ?
そんなに体の関係になりたいんですか?
目線が合わないし合わせないけれどどうぞと言われようものならやりづらい
実感が湧かなくて騙してまで付き合いたいと思えるような人間ではないことは
自覚しているけれど俺が君を本当に好きなのか信じられず疑って
胸は貧素でモデル体型でもないし萎えることがあっても俺のせいじゃないし
駄目だったらすぐに言ってください私は大丈夫なのでと俺がシタイならすればいいと
言う方も言う方だけれど真に受ける方も真に受ける方かもしれない
法定速度を守る検察官だから無駄にそういう知識はあって
基本的に近寄って来ない人は警戒対象外で近寄って来る人の中で
最も警戒対象だったのは警戒するより引き離した方が楽だと言う人で
それでいいんですと言うだけでいいわけないだろ!と返ってくることは想定外
軽い気持ちでやったからといって罪が軽くなる訳ではないことは理解しているはずなのに
ヤレれば誰でもいいとか思っているのだろうと思ったらこれ以上は耐えられない
腕を引っ張って押し倒して組み敷いて抗議を遮るように動けないようベッドに縫い付ける
平静を装う冷静なフリなんてもう出来る余裕は無く我慢の限界だった
滅多に目にすることのないイラついていることが一目で分かる気性の荒い部分
押し込めて溜まっていた胸の火の感情が乱れて揺さぶられて溢れて
けれども隠す気なんか微塵もなくて堰を切ったようにまくし立てて
突然激しくなった俺の剣幕に君が言葉を失っているのかどうかもそれさえ分からない
一気に爆発した強過ぎる思いの丈をぶちまけてぶつけて声が大きく揺れても止まれない
許しを待っていた奪おうと思えばいくらでも奪える人がそうされたなら
抗わずに流されるだろうに受け入れて欲しいと請うていたのに
怒鳴って多大な衝動を剥き出しにしてからしまったと思えるどこか他人事の後悔
口に出した言葉はもう消えないし悪いのは俺だととっくに気付いているけれど
君へと向かう欲望が大きく膨らみすぎて理性では抑えられない抑えが効かない
君に受け入れられないかもしれないという不安から本音を隠して
驚かせることも圧迫感や不快感を与えないようにと恐れて
些細なことでも嫌われたくないからデートの場所や食事の好みも意見は最小限
熱い心は時に行動や言葉に現れてしまうから情熱を抑え込みクールな態度で
自分が迫るのでなく君の希望を叶えるのを最優先して
内心凄く動揺していても今までなんとか乗り切って来たのに
嬉しくて表情が崩れて取り繕えなくて頬が緩んでいるのを見られたくなくて
それを誤魔化す為にそっぽ向いたり不機嫌な顔になったり
口を手で覆いにやけたその口元ごと顔を逸らしたりしながら
切羽詰まった表情を浮かべたりそっけなくて冷たい態度に見えていたのは
酷く無茶苦茶にしたいという真っ黒な欲望を知られたくなかったから
一度触れてしまったら止まれなくなって決心が鈍りそうになってしまうから
握り込んだ自分の拳が震えないように拳に力を入れもう片方の手で押さえ込む
独占欲が止まらなくてそれでも執着して束縛して怖がらせたくはないし
小さい男だと思われて愛想を尽かされたくなくて紳士的に振る舞いたくて
自分の一方的などうしようもない欲なんかで君を制御したくなくて
思わず触れたいという気持ちも暴れだしそうな欲も煩悩を捨てろと必死に
抑制して自制してなんとか平常心を保とうと物分りの良い人で居ようとする葛藤の日々
大切にしたいから気持ちが追い付かないまま無理矢理したくない
君の心の準備が出来るまで合わせてゆっくり進めようと決めていた
痛い思いも苦しい思いも怖い思いもさせたくなくて傷付けたくなくて
煽られてとか自分の欲を押し付けるようなそんな風にはしたくない
焦って信用を失くしたくない他人も自分も信じない君だから
一歩引くのも想いが溢れるのも好きだから本当に大切であるから
取り乱し過ぎて荒くなった息遣いを強制的に終わらせるように溜め息を付く
ぐちゃぐちゃな気分で尚且つ結局傷付けることになってしまった自己嫌悪
ソファーで寝ますからベッドを使ってください今は近付かない方が良いので
ほとんど目を合わせることはなくいつもより早口で言って
足早に部屋を出て行こうとするとTシャツの裾を結構な力で引っ張られる
首元が締まって後ろに数歩下がらされて踏み止まらないといけないぐらいの勢いで
私が良いって言ったら良いってことですか?
喧嘩を売るような口調ではなく単純に疑問点を問い掛けるような雰囲気
これだけ言われてされて振るわれて今の今までの空気感がまるで無かったことみたい
それ意味を分かって言っているんですか?
もちろん分かって言っていますよ知識だけはたくさんありますから
だから、なんで、そうなる!?本当に君という人は!
目一杯優しく抱き締めて丁寧にキスをしてそっと寝かせるように
外身を見ているだけで随分期待させてしまっているみたいですけれど
中身を見た途端にガッカリして尻すぼみしないでくださいね
不安そうに言う姿に根深い問題なのだと僅かな怒りと少し呆れが入り混じる
あまり自分を卑下しないでください俺は君がちゃんと好きですよ
俺が好きなのまだ伝わりませんか?
そんなぎゅっと握り締めていたら傷が付きますから手を背中に回すか腕を掴んでください
爪を立てても大丈夫ですからと遠慮がちに開いたり閉じたりしている手を誘導する
何もかも初めてで理解していた頭も準備していた心も予想していた体も一杯一杯
受け入れてくれるのは嬉しいけれど一回イケばかなり疲れてぐったりしている
明白な様子で無理はさせたくないし痛くなるのも避けたいしまだ戻れるから
信じてもらえて落ち着きましたからここまでにしておきましょうと言ったのに
ゆっくりと体を離せば体温が遠くなったことに気が付いて
暫し俺を見て物凄く分かりやすいガチガチな反応を示している俺を心配したのか
続きしてください最後までしたいです駄目ですか?
なんて言われたら駄目なんて言える訳が無いと言葉に詰まっていると
わたしをあなたでいっぱいにしてほしいです
ああーもうっそんな言葉どこで覚えてくるんですか!
ちょ、ちょっと待って、これ以上は、あまりもたない
なんて言う暇も隙も与えてもらえなくて妥協のない修正を
君の為に見せた一番格好悪い姿が君にとっては一番格好良いのか
俺の記憶から消し去ってしまいたいのに君が思い出させる
気持ち良くて近付いては来るけれど離さないと抜くことは無くて許さないと締め付ける
痛くは無いしよく分かりませんけど一つになるってこんな気分になるんですねと
ふにゃっと力の抜けたとろけるような顔で笑うものだから
自分の意思で抱かれた君だけれど君の意思と共に抱いた俺の方がもらってばかり
愛しいというのが目に見える形になるならばこういう感じなのだろう
あなたとなら良いあなたが良い
あなただから余所見をせずに恋をして
あなたと共に自分も愛していく