掌編小説集

670.完全数の銀河

君を好きかどうかはまだ分からない

任務も復讐も私ではない誰かのためであり

私は私の為に生きたことはない

もっと言えば

生きるとか死ぬとかどうでもいい

考えたこともないと言った方が正しい

私はあの人達を守るためならば

命を賭しても命を掛けても守りたい

けれど君はそういう対象ではないから

君のために死んでもいいなんて思えない

君と一緒に生きていきたいとか

そんなことではない

君のために生きていきたいとも違う

生きたい理由も死にたくない理由もない

ただ今私が生きているのは君のためだから
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