隣のクラスの猫系男子
「ありがとうございます…あ、杉宮くん」
「これ、戻せばいいの?」
そう言って近くにある本を指す。
「うん。あ、でもこれ図書委員の仕事だから……」
杉宮くんがやる必要はないのでは……と思っていたのだが。
「うん。2組の図書委員で来たから」
「え、杉宮くん図書委員だったの?」
前の委員会では会わなかった気が……
「あ、クラスの男子の代わり。坂田に無理やり押し付けられて俺の睡眠時間が減った」
杉宮くんは少し不機嫌そうに言う。
「あはは……」
坂田って図書委員だった人かな。
「で。今、沢井さんの手伝いしてって言われたんだけど……」
「あ、ありがとう。じゃあ、こっちの半分お願いします」
そう言って私は、近くにあった返却本の台に本を置いた。