隣のクラスの猫系男子
*
「あ、実羽~遅れてごめん!」
「ううん、大丈夫だよ」
昼休みの時間の作業が終わりカウンターの所に戻ると、さーちゃんと同じバレー部で、杉宮くんと同じクラスの由宇(ゆう)ちゃんがいた。
そっか、由宇ちゃんが2組のもう1人の図書委員だったのか。
「すっかり忘れてた。しかももう1人坂田って男子がバスケ部のミーティングあるって言ってて、その男子が代わりにって杉宮に頼んだみたいだったんだけど、杉宮寝ててさ」
そう言って、由宇ちゃんは苦笑いする。
「あぁ……」
さっき杉宮くんが言ってたやつだ。
「じゃあ、放課後もよろしくね」
「はい」
先生からそう言われ、図書室を後にする。
「放課後もあるの?」
「うん。放課後は別の作業をするんだ」
「ふーん」
納得したのかどうなのかわからないまま、杉宮くんはふわぁ…とあくびをする。