隣のクラスの猫系男子
*
私がじーっと見ていたせいか、杉宮くんがこちらに顔を向けた。
「ん?」
「あ、ううん」
私は思わずルナの方に目をそらした。
「ルナ、杉宮くんのこと気に入ったみたい」
「だったら嬉しい」
「……あ、時間大丈夫?」
時計を見ると、18時を指していた。
意外と時間経つの早いな……
「じゃあ、そろそろ……」
そう言いながらルナの頭をなで、帰る支度をする杉宮くんは、少し名残惜しそうな表情をしていた。
「沢井さん」
「あ、はい」
あまりにも真剣な顔で声をかけられたため、私はなぜか正した。
「…また、見に来てもいい?」
「へっ?」
なぜそんなことを……?
聞かれたことが単純な質問だっただけに、私は驚き、フリーズしてしまった。