隣のクラスの猫系男子
*
……ん?
目を開けると、上には白い天井が見え、ぼーっと考える。
えっと……あ、保健室だ。
頭が痛くて来たんだった……
来たときよりだいぶ痛みは治まった。
……もう少しだけ寝ようかな。
寝返りを打ち、横を向いたときに違和感があることに気づいた。
……ん?
人の腕があるような……
「……!?」
思わず、私は目を見開いた。
同じベッドに、杉宮くんが私を抱きしめる形で寝ていた。
なぜ、杉宮くんがここに……
ていうか、もう一つ空いてるはずなのに。
もぞっと動いた私をさらに強く抱きしめる杉宮くん。
……でも、抱きしめられているせいか、暖かくてまた眠くなる。
寝そうになったそのとき、ドアが開き、こちらに向かってくる足音が聞こえた。
えっ、どうしよう……
混乱した私は、なぜかとりあえず目を閉じることにした。
カーテンが少し開いた直後、真子ちゃん先生の「えっ」という声が聞こえた。
「麻央……?」
えっ……?
先生は杉宮くんの下の名前を呼び捨てで呼んでいた。