隣のクラスの猫系男子
私は起きるに起きれず、目を瞑ったまま聞き耳を立てていた。
「ちょっと麻央、人が寝てるベッドで寝ない」
真子ちゃん先生は、そう言って杉宮くんの頬を叩く。
私の耳にも、ペチッという音が聞こえた。
しかし、それでも杉宮くんは起きない。
呼び捨てってことはやっぱり、親密な関係なのでは……
そう考えたら、なぜか胸がチクッと痛くなった。
急にフッと暗くなり、目を開けると、真子ちゃん先生が私の顔を覗き込んでいた。
「あ、起きた。具合どう?よくなった」
「えっと…はい」
私は、杉宮くんの手をそーっとはずして体を起こし、先生に訊ねた。
「あの、先生……?」
「ん?どうした?」
そう言って先生は、首をかしげる。
もし、そういう関係だったら、私はどうするんだろう……