隣のクラスの猫系男子
猫系男子と登校



はぁ、遅刻するかと思った……


朝、目を覚まして時計を見ると、いつも家を出る時刻になっていて、焦りながらも急いで支度をして家を出た。


今日はいつも乗る時間の電車より10分遅いが、遅刻にはならない。


今はその電車に乗って、一息ついていた。


すると、急に電車が揺れ、気がゆるんでいたのか隣の人にぶつかってしまった。


「すみません…あ」


見上げると、まだ眠そうにしている杉宮くんだった。


「…大丈夫?」


「うん、ごめんね?」


「ううん」


そう言って杉宮くんは、前をぼーっと見つめた。


それっきり杉宮くんとの会話はなかったが、特に気まずい気持ちはなく、話さなくても楽な雰囲気だった。







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