隣のクラスの猫系男子
自分のお弁当を開けながら、杉宮くんは何を食べているのか見ると、オムライスだった。
ふわふわとろとろの玉子の上に、細かく刻まれた具の入ったトマトソースがかけられている。
……おいしそう。
「いる?」
私がじーっと見ていたせいか、杉宮くんが聞いてきた。
はっ!人のものをじっと見るなんて……
「あっ、いや……」
我に返った私は恥ずかしさがこみあげてきて、自分のお弁当に目を移した。
「それ、自分で作ったの?」
「え?」
杉宮くんは、そう言って私のお弁当を指さす。
「あ、うん」
「すごいね。…オムライスあげるから、何かちょうだい?」
私、そんなに欲しそうにしてたのだろうか……
「えっと……」
「その玉子焼き、甘い?」
杉宮くんは、突然そんなことを言う。