隣のクラスの猫系男子
「…あ、勇介」
後ろから杉宮くんを呼んだのは、降りた自転車をカラカラと押しながら来た、佐々木勇介だった。
杉宮くんの友だちであり、私の中学からの同級生である。
「はよーっす…て、あれ。沢井?」
「あ、おはよ」
後から私がいることに気づき、佐々木は少し驚いていた。
「おぅ、沢井だったのか。麻央に彼女が出来たのかと思った」
か、彼女!?
「いたら真先に知ってるでしょ」
「まぁな」
そう話している2人の話をなんとなく聞きながら、2人と一緒に歩く。
「そういえばさ、2人で歩いてたけど、お前らそんな仲良かったっけ?」
そう言って、佐々木は私と杉宮くんを見る。
「電車ん中で会った」
「まぁ、ほとんど話さないで来たけどね」
「うん」
しかも話したことだって、たいした内容じゃないし。
そう話している間に、いつの間にか学校に着いた。