隣のクラスの猫系男子
「熱かったりしたら言って」
そう言って、私の髪を乾かし始める。
杉宮くんの細長い指が、私の髪の間を通る。
杉宮くんは、とても優しい手つきで私の髪を乾かしてくれた。
「…はい。終わりました」
「あ、ありがとうございました」
乾かすの自分で出来たけどね。
…でも、人に乾かしてもらうのなんて、何年ぶりだろう。
「……あの」
ドライヤーを元の場所に戻してリビングに帰ると、杉宮くんに声をかけられた。
再び、杉宮くんの前に座る。
杉宮くんを見ると、何か考え込んでいるような表情をしていた。
……なんだろう。