隣のクラスの猫系男子
*
「雷でそこまでなるかって思うかもしれないけど、結構トラウマになってたみたいで……」
「…今は、1人じゃないよ」
そう言って、杉宮くんは私の頭を撫でた。
杉宮くんの言葉に安心したのか、涙腺が少し緩む。
「ルナもいるし」
「……うん。話聞いてくれて、ありがとう」
すると、突然家の電話が鳴った。
「!……はい」
『もしもし、実羽?咲羽だけど」
「お姉ちゃん?」
『LINEも電話もしたのに出ないからどうしたのかと思って』
携帯を見ると、姉からの着信もLINEもあったことがわかった。
「…ごめん」
『その様子なら平気そうだね。雷すごかったから、大丈夫かなと思って連絡したんだけど』
姉は安心したようで、電話に出た時より柔らかい声になった。
「ありがとう。大丈夫」
『…もしかして、誰か一緒にいる?」
「へっ!?」
思わず、私は杉宮くんを見た。
突然振り向いた私に、杉宮くんは首をかしげる。
私は元の体勢に戻る。
なんでわかったんだろう……鋭すぎる。