隣のクラスの猫系男子



少し焼いたパンにマーガリンを薄く塗り、マヨネーズ、ハムとふわふわに焼いた玉子をはさむ。



トマトは聞いてからにするから、とりあえず杉宮くんを起こしますか。



杉宮くんのところに行き、しゃがんで声をかける。



「杉宮くーん、朝ですよー」



「……」



起きる気配がない。



今度は、肩をトントン叩きながら声をかける。



「杉宮くーん、朝ごはん出来てるよー?」



「んー……」



まつ毛の長い二重の瞼が開いた。



まだぼーっとした目でこちらを見る。



「おはよう」



「……おはよう」



声をかけると、杉宮くんは私のことが認識できたのか、時間差で返事をする。



「朝ごはん、サンドイッチなんだけど、トマト平気?」



「ふぁー……うん。大丈夫、ありがとう。……顔洗ってくる」



「棚にタオル入ってるから。……あ、飲み物、牛乳とコーヒーと麦茶しかないけど、どれにする?」



「……牛乳で」



そう言って、杉宮くんは洗面所に行った。



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