隣のクラスの猫系男子





「お邪魔しました。朝ごはんまで作ってもらって……」



「ううん。こちらこそお世話になりました。一緒にいてくれて、心強かった」



昨日作ったレモンケーキを渡し、お見送りのため玄関まで行く。



「……あ、沢井さんLINE教えて?」



「え、いいけど…どうしたの?」



杉宮くんからそんなこと言ってくれるなんて、珍しい。



「いつでも連絡できるかなと思って」



「あぁ、ルナのことか」



そうならそうと言ってくれればいいのに。



でもちょっとルナに嫉妬しそう←



「違う違う。沢井さんが連絡しやすいように」



「……え?」



私……?



「寂しいときとか、用事がなくても連絡してくれれば話し相手くらいにはなれるし」



……杉宮くん、なんでそんな優しいの?



思わず涙が出そうになるのを抑える。



「……遅い時間にかけちゃうかもよ?」



「頑張って起きとく」



「すごい朝早くに電話するかも」



「え……」



携帯をフリフリしながら、うーん……と真剣に悩んでいる様子の杉宮くんがかわいく思えた。



「嘘だよ。……でも、ありがとう」



「うん。じゃあ、お邪魔しました」



「気を付けて」



LINEの交換を終え、杉宮くんは帰っていった。




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