煙草とキス
「ねー、天気予報って…
そんなに騒いで見るものだっけ?」
結局入らなかった缶チューハイを
袋から5本だけ取り出して、みんなの方へ行った。
「だって気になるじゃん!
25と26は、すごい日なんだもん」
あたしが徹平にチューハイを渡すと、徹平はニヤニヤしながら言った。
「あーっ!そうだよ、それそれ!
25と26日、何かあるの?
あたし全く掴めてないんですけど…」
そういえば、この前……
快斗に珍しく、あたしの予定を聞かれた。
それは忘れもしない
自分の20歳の誕生日だったけど…
快斗は、そういうタチじゃないし。
8月に控えたタイバンで新曲出そうって言ってたから
差し入れでも持ってきて、ってとこかな。
あたしはただ、そう思っていた。