煙草とキス
あたしは、何度も何度も
チケットと快斗の顔を交互に見た。
そんなあたしを見て、快斗はTシャツを着ながら笑っている。
でも、あたしは………
「笑ってる場合じゃ…ないって……」
溢れてくる涙を、拭うだけで精一杯。
あまりにも嬉しくて…嬉しくて…
チケットを胸に、あたしは大粒の涙をたくさんこぼした。
「泣くなよって言ったのに」
「…こんなのっ……
泣くに決まってるじゃん…」
「ば~か」
快斗は、ふざけてそう言いながらベッドに再び来てくれて
泣きじゃくるあたしを
おもいっきり強く、抱きしめた。