煙草とキス
─────降り頻る雨の中…
あたしは、走って家に帰った。
街外れにある
ヨーロッパ風な外観の古い平屋。
老朽化も進んでいるため
とても広い平屋なのに家賃は安く、
住み心地はまあまあ良い。
そんなところに、
あたしは快斗と2人で暮らしている。
誰かが、邪魔することもない。
たった2人だけの空間。
あたしは、この古びた平屋を
すごく気に入っていた。
~♪~♪~
家にずぶ濡れで着き、
シャワーを浴びていると、突然ケータイが鳴った。
あたしはバスタオルに身を包んで
急いで通話ボタンを押した。