煙草とキス
あたしは、快斗にキスされるだけで
抱かれるだけで
本当に…………幸せだった。
突然、あたしが落ち込んでも
快斗は力一杯、抱き締めてくれた。
余計な甘い言葉なんて言わずに
ただただ、あたしと唇を重ねる。
「冷たい女の手が……こんなに温かいわけねぇだろ…」
快斗は、ただそれだけを呟いて
あたしと体を重ねた。
これ以上の愛なんて
どんなに探しても、見つからない。
愛情知らずの氷同士だからこそ……
異常なほどに
互いを求め合っていた───────