煙草とキス
無言でドアをゆっくり閉めようとすると、龍也はすかさず手をかけた。
「ごめんごめん」
笑いを堪えて謝る龍也を
あたしは軽く睨む。
「今度何かあげるから…泊めて?」
「なにそれ!」
龍也は、女を物でつる。
扱い上手かは微妙なところだけど、甘え方はすごく上手だと思う。
今現在彼女が居るかは分からないけど
遊んでいることは知っている。
「じゃあ、どの女よりもすごいプレゼントちょうだいね?」
「ちょ、愛人みたいな口の聞方すんなよ」
「一応昔の女だし?」
クスッと笑うと
龍也は少し焦っていた。