煙草とキス
────今日のバイトは、辺りが暗くなる前に終わらせた。
雑務も全部、ハイスピードでこなした。
なぜなら、早く快斗と話したくて仕方がなかったからだ。
上手くいけば
グリレコと仮契約まで話が進むかもしれない。
夕方4時頃、快斗から
そのような内容のメールが届いていた。
事務所には3時に行くと言っていたから、きっとまだグリレコに居たはずだ。
わざわざメールしてくれたことも嬉しかったけれど
何より、話が進んでいることが嬉しい。
早くメジャーデビューしたいって思っているのは、快斗たちだけじゃない。
あたしも、ファンも
メジャーデビューを願っている。
だから、早く。早く…………
快斗と話したい。