ロールキャベツくんと残念美人女子のその後。
「もうあんたら帰りなさい」
呆れたように鳴美は言う。
「お、サンキュー」
あたしたちはご機嫌で廊下に出た。
「お前、なんで赤坂なんかと付き合ってんの?」
「前コンビニで会ったじゃん」
「俺は理由を聴いてんの」
「かっこいいから!」
陵くんは「顔かよ」と呟く。
「全部」
「は?」
「隆裕の全部かっこいいから」
陵くんは目を見開く。
「てっきり好きだからとかそんなことかと思ってたのに」
「まあ、そうだけどね」
陵くんは「なんなんだよ」と返す。
「さ、教室戻ろ」
歩き出すと「ちょっと待て」と言われた。
「陵、でいいから」
「いいよ、陵くんで」