優しい君に恋をして【完】
俺は起き上がって、携帯を取り出した。
俺は、今を後悔したくない。
諦めてばかりの自分を変えたい。
過去のトラウマにおびえて、
逃げるのはもうやめたんだ。
目をつぶって見ようとしなかったところを、
俺はちゃんと正面から見つめて生きていかなくちゃいけない。
強くなりたい。
俺は強くならなくちゃいけない。
俺の決意を、お兄ちゃんにメールで送ることにした。
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久しぶり。
ちゃんと飯食ってる?
ちゃんと睡眠とってる?
お姉ちゃんは元気そうだったよ。
ちょっと珍しく長文送るから。
時間ある時に読んでよ。
俺さ、やっぱり再手術受けるよ。
もしかしたら再手術しても、
聴こえない場合もあるって言ってたけど、
聴こえるようになる可能性があるなら、
それにかけてみるよ。
もう一度、音を聞きたいんだ。
今度は、お兄ちゃんが俺の耳手術するの?
大丈夫かよ?(笑)
できれば夏休みに手術を受けたいと思ってるから、
予約お願いします。
お兄ちゃんの家にしばらくお世話になるよ。
じゃあ、そういうことで。
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+++++++優side end+++++++