優しい君に恋をして【完】
あの人から、メールの返信が……
そんなの、幸せすぎる‼
「手紙、書いてみようかな......」
真菜は、うんうんと、頷いた。
「あすかなら大丈夫だよ。
あすか、かわいいもん。
きっと憧れの彼も、あすかから手紙を渡されたら嬉しいと思うよ。
頑張って!」
真菜……
「.....褒めすぎだよ」
私が呆れたように笑うと、真菜は真剣な顔になった。
「褒めたわけじゃないよ。私は本当にそう思ってる。
大丈夫。自信持って。
自分から動き出さなきゃ、何も始まらないし、
何も変わらないよ」
真菜は、立ち上がって私の肩をポンと叩いた。
「そうだよね。
真菜......ありがとう」
真菜は「うん」と力強く頷いてから、自分の席に戻っていった。
授業が始まっても、手紙のことをずっと考えていた。
何から書こうかな......
何をどう書けば、気持ちが伝わるかな......
その前に、受け取ってもらえるだろうか。
【自分から動き出さなきゃ、何も始まらないし、
何も変わらないよ】
真菜の言うとおりだ。
私は、あの人ともっと近づきたい。
あの人のことを、もっと知りたい。
そう思うなら、自分から動き出さなきゃ。
結果がどうであれ、動き出さなきゃ.....