優しい君に恋をして【完】
優は私の頬を撫でて、首を傾げた。
「茨城には行かないよ」
えっ.......
頬を撫でられながら、優の顔を見つめた。
優は私の顔を見ると、噴き出して笑った。
「俺、頑張るって言ったじゃん。
俺が合格したのは、隣の市にある○美大だよ。
茨城の大学の試験は、これからあるんだけど、
○美大に受かったら、受けなくていいって親に言われていたから、
俺、絶対に○美大に行くって、
頑張ったんだよ」
えっ、
えええ.........
「前、あすかに俺が茨城に行っても大丈夫か?って聞いた時、
あすか泣いてんのに、
無理して笑って大丈夫って言うから、
俺.......
絶対にあすかをひとりにしないって、
絶対に、あすかのそばにいるって、
誓ったんだ。
だから、茨城に行かなくてもいいように、
頑張ったんだよ」