優しい君に恋をして【完】
だって、
超かっこい......
「超かっこいいね、弟くんでしょ?」
私が言おうとした言葉を、
キラキラしたドレスを身にまとった女の人たちが先に言って、
優を囲んだ。
「いくつ?」
「18です」
「うわ~若っ!かわいい~」
「大学生?」
「4月から......」
「ちなみにどこの大学?」
「○美大です」
「きゃ~美大生!かっこいい~!」
なんか、イライラする。
なんか、無性にイライラする。
「ほらほらほら、彼女が心配そうに見てるでしょ?
やめなさいよ、もうあんた達良い年して……」
あ......星野先生.......
「いいじゃない、こんな若いイケメンと話すなんて機会、
なかなかないんだから」
星野先生は「全く.....」と呆れたように笑った。
「元気だった?彼と続いていてよかったよ」
先生は、優と私を交互に見ながら言った。
「うん。先生のおかげだよ。本当にありがとう」
「あすか」
星野先生と話していたら、
お父さんに呼ばれて手招きされた。
「じゃあ、先生また後でね」
先生に軽く頭を下げ、優と一緒にお父さんの元に行くと、
優の両親が立っていた。