優しい君に恋をして【完】
「ずっと一緒にいられるんだよね」
「うん」
優の胸の中、そっと背中に手を回すと、
ぎゅっと抱きしめた。
「絶対に離れないでね」
「うん」
「あのさ......優」
優はそっと私の肩を押して、
私の顔を見て「ん?」と首を傾げた。
「前に、えっと.......そんなことしないからって言ったじゃん。
私ね、嬉しかったんだよ。
嬉しかったの。
だから.......」
優はますます首を傾げた。
「あすか???何???なんの話?」
「だから......えっと......
優にそういうことをされて.......私」
「そういうこと......?」
優は目をまん丸にしてから、噴き出して笑った。
「なに言ってんだよ」
優は私のおでこに、自分のおでこをこつんと当てた。
「じゃあ......」
優はそう言うと私の膝の下に手を回して、ガバっと横抱きした。
「えっ、優???えっ??ちょっと!」
お姫様抱っこされたまま、奥の部屋に連れて行かれて、
ベッドにそっと寝かされた。