優しい君に恋をして【完】
月曜日の朝、
優に会いたいような、
会うのが気まずいような......
複雑な気持ちで、ベッドから起き上がった。
優は、同じ時間、同じ車両にいるだろうか。
もしいなかったら......
部屋から出ようとしたその時、
♪♪♪ ♪♪♪ ♪♪♪
メールの着信音がした。
急いでまた部屋に戻り、
少しの期待を持ちながら、机の上の携帯を見た。
【成海 優】
「わっ!!」
携帯を持ってひとりで叫んでしまった。
メールが来たのが、嬉しいような開くのが怖いような......
祈るような気持ちで受信メールを開いた。
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おはよう。
今日、学校の友達に手伝いを頼まれて、
一本早い、5分の電車に乗るから。
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優......
ちゃんと、違う時間の電車に乗ることを、
私に教えてくれたんだ……
やっぱり私の思ったとおり、
優しい人なんだって思ってもいい?
会いたいよ......優に。
会いたい。
私は携帯を、胸の前で握りしめた。
忙しい朝、
返信の内容を悩んでいる時間はない。
どうする、あすか。
早く、返信を打たなくちゃ。
自分の気持ちを正直に......
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おはよう。
私も5分の電車に乗ったら、
迷惑かな......?
あすか
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