優しい君に恋をして【完】
いつも乗る電車は20分。
いつもよりも15分早い。
5分の電車に乗れるように、
携帯を持って、急いで下に下りた。
洗面所に入り、顔を洗おうと携帯を棚に置いた瞬間、
♪♪♪ ♪♪♪ ♪♪♪
メール......
また、バッと急いで携帯を持ち、
メールを開いた。
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いつもの場所で待ってるよ。
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待ってる......
一緒に乗ってもいいんだ......
よかった......
私はまた携帯を棚に置くと、
いつもの倍速で準備をした。
「いってきます!」
いつもよりも早めに玄関を出ようとした私に、
お母さんは驚いていた。
「あすかもやればできるじゃない!
雨が降ってきたから、早めに出るなんて」
「え!!雨???」
私は、玄関の扉を開けて、外を見た。
くもりだと思っていたら、霧雨のような、
細かい雨が降っていた。
「傘差して自転車はダメよ。危ないから。
ちゃんと歩いて......」
私は、お母さんの話の途中で、傘も持たずに玄関から飛び出した。
このぐらいの雨なら、傘を差さなくても自転車で駅まで行ける。
私は、急いで駅まで自転車を走らせた。