優しい君に恋をして【完】
「そうかな.......」
「なんで、好きな女の子の、
恋愛相談にのらなくちゃいけないんだろう」
白石くんは、あはははっと笑って、
こっちを向いた。
「ゆっくり待つよ。
その彼とうまくいかなかったら、俺のこと思い出してよ。
とりあえず、今は友達になろう、ほらっ」
白石くんは、手を差し出して握手を求めてきた。
そっとその手を握ると、ぎゅっぎゅっとして、
手を離した。
大きな温かい手。
「おはよう。あすか」
その時、真菜が入ってきた。
真菜は、自分の席に荷物を置くと、
私の前の席に座ってきた。
だから、優から返信がきた話をした。
「よかったじゃん!!
もう、告白しちゃいなよ!
大丈夫だよ!絶対にうまくいくって!」
告白か.......
優に告白。
私たちの会話を、
白石くんは、優しく微笑みながら、
見ていた。