優しい君に恋をして【完】
先生は、すごく驚いていた。
「あ......その人、【優】っていう名前で。
そういえば、先生の旦那さんと同じ、
【成海】っていう苗字なんだよ」
「ほんとに???優くん???
優くんのこと???」
先生は、少し考え込んでから、
突然くくくくっと笑い出した。
「先生?優のこと知ってるの?」
先生は、笑いが止まらないっていう感じで、
笑いながら、何回も頷いた。
「知ってるもなにも、旦那さんの弟よ。
私の義理の弟になる子」
「ええええ!!!!!!ほんとに?????」
先生は、まだ笑っていた。
「すごい!!あすかちゃん!!すごい!!」
「ほんとだ.....すごい偶然......」
先生は私の言葉に首を振った。
「違う違う!そういう意味のすごいじゃなくて。
あすかちゃん、すごい!優くんを見つけるなんて!」
え......どういう意味?
「優くんはね......本当に、本当に優しい子。
とっても良い子よ。
あすかちゃん、さすが!見る目ある!!
本当に良い子だから、優くんは!」
先生が、こんなに興奮して話すのを、
初めて見たから、少し驚いてしまった。