優しい君に恋をして【完】
家に帰ると、
ただいまも言わずに自分の部屋に行き、
ベッドに腰掛けた。
そのままパタンと横に倒れると、
涙が横に流れた。
もう一度メールをしよう。
もう一度......
体を起こし、携帯を取り出すと、
一文字一文字、優に思いが届くように、
気持ちを込めてメールを打った。
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迷惑なんて思わない。
思うわけないでしょ......
一緒にいたい。
優とこれからもずっと一緒にいたい。
優は、私のこと嫌い?
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メールを送ると、
またパタンと横に倒れた。
返信がきてほしいけど、
怖い気もした。
横になりながら、携帯を握り締めた。
すると携帯が鳴り、そのままメールを開いた。
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俺とあすかは、
違うから。
引き返せないところまで行ってしまう前に、
離れなくちゃいけないことはわかってた。
もう会わない。
優しい気持ちを本当にありがとう。
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私と優は違う......
何が?なにが違うの?
引き返せないところまでって、
もう、私は引き返せないよ......