6人組の恋模様

お願い

私は店を飛び出して病院へ戻った。
お父さんの横で泣いた。
ここ何日か感情を全く出さなかった。
でも、今、私は泣いている。
お父さん、お父さんならこんな時どんなこと言うかな?
お父さん、いい加減目覚ましてよ!
仕事もたくさん溜まってるのに。
お父さん!

「ん、んんー?」
私はいつの間にか寝てしまっていた。
「もう、夕方だ」
私は何気に外を見た。
!!!!!!!?
病院の入り口にはエンジェルの皆が来ていた。
なんで…まさかお母さんが⁉︎
合わす顔がない…どうしよう。
ガラガラ
扉の向こうには皆が立っていた。
皆はお父さんの周りに立った。
さ:「こんにちは。ご挨拶遅れてすいません。俺、森崎朔夜です」
ゆ:「俺は、蒼葉佑纚です」
と:「羽島智輝です」
る:「僕、姫川瑠斐です。れいれいにはお世話になってます」
こ:「俺は、山城荒倻です。よろしくお願いします」
し:「私は、れいちゃんの親友の嘉條詩李です。よろしくお願いします」
あ:「私はれいちゃんが働いているエンジェルの管理人、坂田杏那です」
さ:「ここにいる皆からのお願いです。れいは自分のせいでお父さんが目を覚まさないんだと思っています。お父さんから目を覚まして、れいのせいじゃないと言ってください」
皆が挨拶をした後さくが言った。
「急にどうしたの?」
「あの子達が私に行ったのよ『れいのお父さんに合わせてください』って」
皆が?何のために?
「何のために…もう関わらないでって言ったのに!」
私はみんなに向かって叫んだ。
し:「れいのバカ!れいがいないエンジェルの様子知らないしょ⁉︎」
「え…どういうこと?」
と:「お前がいなかったらゲストの皆が来ないし、来ても楽しくなさそうたんだよ!」
る:「れいれいの存在は大きいよ?」
ゆ:「レインボーの皆もれいたんのこと心配してる」
レインボーの皆が、私のことを…。
こ:「お願いだ…帰ってきてくれないかな?」
あ:「れいちゃんの場所はここにあるんだよ?」
さ:「帰ろう…れい」
さく、ゆう、ともくん、るうちゃん、こうくん、しぃ、あんちゃん。
大切だよ…でも今は。
「帰れない…お父さんが目を覚ますまでは…目を覚ましても帰れない」
私はお父さんの方へ行った。
「私、ここに来たら帰れないってお母さんと約束したの」
私は顔を上げた。皆は目を見開いて、お母さんの方を見た。
「はぁー…そんなの嘘よ。そう言えば麗萎は来ないと思ったのよ。でもまさか、来るなんて思わなかったから」
「え…」
私は腰が抜けるかと思った。
嘘…だったの⁉︎
さ:「じゃ、帰ってこいよれい」
さくが手を伸ばした。
「お父さんの目が覚めるまでは…」
あ:「それは分かってるよ。じゃ、みんな先に帰ろう」
「「「はーい」」」
皆は病室を出ようとした。
「ん…んん?」
え…。
「お父さん!!!!!!!?」
「麗萎か…俺は生きてるのか?」
「生きてるよ!生きてる。今、お医者さん呼ぶからね」
お父さんが目を覚ました!
みんなの気持ちが伝わったの?
その後、お医者さんに見てもらった。
身体は大丈夫だそうだ。
早ければ5日後くらいに退院できる。
お父さん…良かったね!






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