俺様生徒会長
「あの、葵起きそうなんで、俺もうそろそろ失礼します」



少し声を小さめにして立ちながら言った。



「あ!もう7時過ぎ!?ごめんね、遅くまで」



「いや、全然大丈夫ですよ」



葵のこと知れたし。


そう思ったら葵が泣き疲れて寝てくれたお陰だよな。


最初は腹立ったけど。



「下まで見送るわ」


「あ、ありがとうございます」



……じゃあな、葵。



寝ている葵に声に出さずに別れを言い、二人で部屋を出た。



階段を下り、玄関の所でお礼を言って外に出た。



少し心が軽くなった気がする。



葵を諦めなくていいとわかったからだ。



まだ俺にも出来ることがある。



明日は休みだし、休み明けが勝負だ。



もう俺は逃げない。


当たって砕けろだ!







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