じぇねれーしょん
豊かな胸の頂きを指で弄びだすと、それがイタズラのボーダーラインの際で、流石の七緒も目を覚ました。
鼻に掛かった吐息を滑らし、無意識ながらその刺激から逃れようと身じろぐ。
「七緒さん。朝。」
そんなことを言いつつ、イタズラの手は止めない。
というか、止まらないし。
ホント、盛りのついた猿並みだよなー、と自嘲していると、緩慢に指を払いのけようとしている七緒から衝撃な事実が口を吐いた。
「…いかない。………今日、休み。」
「なんでぇっ!?」
驚いて跳ね起きる。
七緒はブランケットの中にもぞもぞと潜り込みながら、もにゃもにゃと寝言のように続けた。
七緒の会社は課によって休日が異なる特異な形態で、七緒の所属するデザイン部は土日定休なのだが、臨時で借り出されていた営業部は撮影の関係もあってシフト制の週休二日。
尤も、きちっと二日間も休みが取れたためしはない、と七緒はぼやいているけれど。
それで、二つの業務をこなすのに最近は休日返上だったので、キリがついた本日は営業部の休日を当ててもらったらしい。