じぇねれーしょん


大体、バイトに明け暮れるのだって守銭奴だからじゃなくて、将来のためだし。


しかしその夢を語れない現在、守銭奴疑惑はあえて否定しないけど。


利嘉は鼓舞するように顎を上げた。


「オンナです!……て、まだカノジョじゃないけど。そんなわけで今、猛烈、果敢、アタック中なのでっ、掃除頼むーっ!」


「おう!利嘉が真っ当な道に戻ってくるというのなら、心の広い俺は協力を惜しまないゾ!というわけで、マックで手を打つ!」


「全然心広くねーし。大体、真っ当な道とか、まるで王道反れてたみたいな言い方すなっ!俺はつねに王道だっつーの!」


からかう友人に噛み付いて「じゃ、頼んだ!」と掃除を押し付けて、HR終了と同時に教室を飛び出した。


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