じぇねれーしょん




あーどこでもドアが欲しいっ!



距離をもどかしく感じながら校舎を出る。

と。



「あ、リカくぅーん!」


まだ人もまばらな校門で、いきなり呼び止められた。



ナニ!?
誰!?
何の用だっ!!!


イラッとしながら足踏みして声の主を振り返る。


校門の死角から手を振ってひょこっと現れたのは、確か、えーと―――


「あ~………加藤さん?今度、撮影で一緒の。」


少女の白いブレザーは利嘉の高校のものではない。


近隣でもお嬢様学校と有名な私立女子高の制服だ。



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