じぇねれーしょん


「正確には一週間くらい。とはいえ最初の頃はまだボチボチ仮眠取れてたしね。」


「一週間も?ってか、じゃあ最後の三日って貫徹なわけ?……漫画家?」


「ファッション雑誌の編集者。」


周りからは妙に華やかなイメージを持たれるが、所詮裏方。

中々に過酷な商売だ。


月に一度の締め切りに追われ、常に市場リサーチに事欠かず、特集の企画に頭を悩ませ、取引先と会社との板ばさみ。


今夜はようやく月一の締め切りが終ったところだった。

とはいえ今回は特別企画もなく、事前に立ち上げていた要項ですんなり原稿が出来たのでまだ楽な方だった。



経緯を知って、今度は七緒が縮こまる番だ。


「ゴメンね。いい歳の大人なのにあんなところで醜態晒しちゃって、ベッドまで占領しちゃって……」


この子となんかあったかなんて勘繰っただけでもおこがましい。


みっともなく酔いつぶれたところを親切で保護してくれただけなのに。


否、営業に邪魔なだけの仕方ない処置だったのかもしれないが。


どちらにしても迷惑を掛けたことには変わりない。


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