じぇねれーしょん



どれもこれも美味しくて遠慮も忘れて箸が進む。


お腹が満たされてくるにつれ、頭も回ってきた。


余裕を取り戻したついでに、皆実を伺う。



「……相変わらずなんですね、皆実先輩は。」


人を魅了する天使のような美貌。


柔らかな茶色の髪や大きな形のよい瞳などは、言われて見れば確かにリカにも通じるものがあるかもしれない。


何より相変わらずなのは、その雰囲気。


どこか俗世間とはかけ離れた茫洋さ。



「うん。なんたって永遠のハタチですから。」


ナルシストぶりも相変わらずだ。



「七緒ちゃんは変わったねー。ずっとキレイになってる。」


口がうまいのも相変わらずらしい。


そこでリカが探るように口を挟んできた。



「…えと、二人ってどーいう知り合い?」

「んー。同じ大学。ボクの院生最後の年に一年で入ってきたんだよねー。」

「ええ、まぁ。同じ大学っていっても私は同じ敷地内にあった付属の短大だったけど。」



< 121 / 233 >

この作品をシェア

pagetop