じぇねれーしょん
感情を押し殺した声で、噛み締めるように続ける。
「私に飽きたから、皆実先輩に押し付けようってつもりなの?アナタは、私に皆実先輩と付き合えばって言ってるの?」
そんなこと。
あるワケナイだろっ!!
こんなに好きなのに。
―――だけど。
食事の間、利嘉はずっと苛立っていた。
自分の知らない大学時代の話で盛り上がるのも気に入らなかったけれど。
何より、二人の並んだ姿に。
コイビト同士でも違和感のない二人。
コレが自分だったら―――ダメだ。
まるで手のかかる弟と、しっかり者の姉、そんな感じにしか見えない。
見られない。
七緒に似合うのはこんなガキじゃない。
七緒の求めるオトコは―――。
「帰るわ。」
平板な声にはっと我に返る。